LSTに対する病態の認識も高まり、本病変に対するEMRならびにEPMRが盛んに行われてきている。2cm以下のLSTについては、従来のEMRで対処可能であるが、2cmを超える大型のLST病変については、一括切除を目的とした切開剥離術の有効性が注目されてきている。しかし、切開剥離術においては、完全切除による根治性と確実な組織判定の容易性という利点を有するものの、現時点では長時間を要する手技の困難性や、出血・腸管穿孔などの偶発症の頻度の高さを無視することはできない。切開剥離術は新しい手技であるため、内視鏡治療成績を提示するには時期尚早ではある。今回は、2cmを超えるLSTに対するEMR、とくにEPMRによる遺残・再発率の成績を中心に評価を行い、切開剥離術の必要性と手技上の問題点、さらに将来展望にも焦点をあてた討論を行いたいと考えている。なお、LSTについては、Granular-type (顆粒型、いわゆる結節集簇様病変)とNon-Granular type (非顆粒型)に分けた発表を希望する。 |
【ウィンドウを閉じる】 |