パネルディスカッション10

21日 14:00-17:00 第6会場

消化器疾患における分子標的治療

公募

  司会 畠山勝義 新潟大大学院・消化器・一般外科学
    坂井田功 山口大大学院・消化器病態内科学
分子標的治療とは体内の特定の分子を狙い撃ちしてその機能を抑えることにより病気を治療する治療法であることは言うまでもない。たとえば癌細胞と正常細胞の違いをゲノムレベル・分子レベルで解明し,癌の増殖や転移に必要な分子を特異的に抑えたり,炎症性疾患で炎症に関わる分子を特異的に抑えたりすることで治療する。従来の多くの薬剤もその作用機序を探ると何らかの標的分子を持つが,分子標的治療は創薬や治療法設計の段階から分子レベルの標的を定めている点で異なっている。消化器疾患領域でも複数の薬物が実際に使用されており,また多数の開発段階の薬剤がある。多数例の使用経験が蓄積され,その効果だけではなく分子標的治療薬ならではの副作用なども明らかになってきている。本パネルディスカッションでは本邦の消化器領域における分子標的治療の現状と問題点について討論したい。