パネルディスカッション19 23日 9:40-12:00 第4会場 |
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生物学的製剤時代におけるIBDの治療とその選択 公募 |
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司会 | 松本譽之 | 兵庫医大・内科(下部消化管科) | |
鈴木康夫 | 東邦大医療センター佐倉病院・内科 |
生物学的製剤抗TNF-α抗体がIBD治療に導入され画期的治療効果が明らかにされた現在,中心治療として投与後IBDの長期予後を大きく改善するか否かを検証する時代となった。クローン病では従来の治療法に比べ強力な粘膜治癒と維持の実現を背景に長期予後を大きく改善させると同時に,術後に際しても積極的投与により高率に生じる再発を強力に抑制することも期待されている。しかし投与すべき対象患者の選択基準,投与時のタイミング,免疫調節薬併用の有無,内視鏡的経過観察,などにより粘膜治癒と長期経過に相違を生じるか否かは十分に明らかにされていない。また,潰瘍性大腸炎でも抗TNF-α抗体投与が開始され治療成績の向上が期待されるが,寛解時の粘膜状態や寛解維持率を従来の治療法と十分に比較検討されていない。本パネルディスカッションを通じ,生物学的製剤によるIBDの粘膜治癒と長期予後を従来の治療法と比較検討し,今後のIBD治療が進むべき道筋を展望したい。