パネルディスカッション23

23日 14:00-17:00 第12会場

併存疾患を有する消化器癌の治療方針と術前・術後管理における注意点

公募・一部指定

  司会 小野 聡 防衛医大防衛医学研究センター・外傷研究部門
    北川雄光 慶應義塾大・外科
高齢者人口の増加に伴い,内科系の慢性疾患を合併する患者に手術を行う機会が急増している。特に主要臓器(心,肺,肝,腎)機能低下を有する患者では,糖尿病の合併,ステロイドの長期投与や抗凝固剤を常用していることが多く,厳格な周術期管理が要求される。手術は侵襲的治療であり術後合併症の発症を完全に防ぐことは不可能であるが,手術の適応や危険性を前もって評価するうえで,各症例ごとに術後合併症の発生率を予測するためのスコアーリングシステムの確立は重要であろう。一方最近では,胸腔鏡や腹腔鏡を用いた低侵襲手術が普及しているが,併存疾患を有する患者に適しているのか,また術前治療(放射線や抗癌剤)後の手術症例は術後合併症の発生率が高いと言われているが,その対策はどのようにしているか,など,本パネルディスカッションでは様々な危険因子を有する消化器癌手術患者の術前,術中,術後管理の注意点と対策について議論したい。