シンポジウム25 23日 14:00-17:00 第13会場 |
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IBDの治療戦略:内科治療の限界と外科治療へのタイミング 公募・一部指定 |
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司会 | 杉田 昭 | 横浜市立市民病院・外科 | |
岩男 泰 | 慶應義塾大・内視鏡センター |
近年,IBDに対する外科治療は,術式の確立などの進歩によって安定した治療成績と術後QOLの向上が得られるようになった。UCでは根治術,CDでは高率に生じる腸管合併症に対する治療法として位置づけられる。一方,内科的治療においても生物学的製剤の開発,免疫抑制剤の応用など新たな治療法が導入され,飛躍的な治療成績向上が見られた。CDでは内視鏡的な狭窄拡張術も試みられている。しかし,これらの治療法に対しても抵抗性を示す難治例の存在や易再燃例の問題,副作用を含めた合併症の問題が解決したわけではない。従って内科的治療の限界を判断し,手術時期をどう決定するかは,短期予後だけでなく長期予後にも大きな影響を及ぼす重要課題である。QOLはもちろん年齢や併存疾患などの背景も考慮する必要があろう。本シンポジウムでは,内科的治療の有効性・成績とともに,その限界をどう見極めるか,外科治療のタイミングについて幅広く議論したいと考えている。