パネルディスカッション10

11日 14:00-17:00 第3会場

消化管GIST治療の進歩と長期予後

公募・一部指定

  司会 篠村恭久 札幌医大・1内科
    西田俊朗 大阪警察病院・外科
分子標的治療薬イマチニブとスニチニブの導入で、進行GISTの予後は画期的に改善された。しかし、現在の薬物療法だけではやがて薬物耐性が生じ、予後改善には限界がある。一方で、高リスクGISTは、手術単独では、完全切除(R0)後でも50%以上が再発する。アジュバント治療に関しては、SSG18AIO試験で3年間のアジュバント治療は無再発生存期間の延長に加え、全生存を改善することが示された。しかし、再発リスクと薬物治療の感受性から見た適切な治療対照群は不明確で、また、治療期間も不明である。一方、局所進行GISTに対するネオアジュバント治療に関しては、確立されたエビデンスは無い。更に、イマチニブ治療中の外科治療に関してはエビデンスが無く、外科介入が長期予後を改善するかどうか不明である。本セッションでは、GISTの長期予後の改善に関する実地臨床に於ける成績や治療成績向上を目指した研究成果を示して頂き、今後の方向性を議論したい。