パネルディスカッション23 13日 14:00-17:00 第8会場 |
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Colitic cancerのサーベイランスと治療 公募・一部指定 |
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司会 | 楠 正人 | 三重大大学院・消化管・小児外科学 | |
平田一郎 | 藤田保健衛生大・消化管内科 |
潰瘍性大腸炎およびクローン病の発症例と長期経過例の増加に伴い、colitic cancerの診断および治療の重要性が増大してきている。潰瘍性大腸炎ではサーベイランスの現実的な方法として、random step biopsyが推奨されてきたが、近年の内視鏡の進歩により、色素内視鏡・拡大内視鏡などを用いた画像診断や、target biopsyが試みられてきている。それに伴い、adenoma like mass とDALMの鑑別やlow grade dysplasiaの対処法にも新たな議論が生じている。明らかなcolitic cancerに対しては大腸全摘術が標準とされているが、局所療法の可能性も検討されている。また、深達度診断困難例や進行例では補助療法や腹腔鏡下手術あるいは肛門温存の選択に関する議論は十分ではない。一方、クローン病では肛門に高度な狭窄を伴う進行癌が多いことが問題であるが、サーベイランスや治療方針に関しての明確な指針はない。本セッションでは、colitic cancerサーベイランスにおける様々な検査方法の位置づけや、病態に応じた実際の治療方針に関して議論を期待する。