パネルディスカッション7 10日 9:00-12:00 第13会場 |
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肝疾患の病態に及ぼす血小板の意義 公募・一部指定 |
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司会 | 大河内信弘 | 筑波大大学院・消化器外科・臓器移植学 | |
西口修平 | 兵庫医大・肝疾患センター |
血小板は核も細胞膜も持たない特殊な器官であり、血液凝固機能の中心的役割を果たす。また、慢性肝炎・肝硬変等では脾機能亢進に伴い末梢血中の血小板数が低下するため、その対策として脾臓摘出術や部分的脾動脈塞栓術(PSE)が行われることがある。また、血小板の産生は肝臓で作られるトロンボポエチン(TPO)により促進され、TPOは薬剤としての開発が進みつつある。このように肝臓と血小板は深い関係を持つと考えられていたが、これまではほとんど研究の対象になっていなかった。近年、血小板に著明な肝再生促進機能があることが発見され、加えて、血小板に抗線維化作用、抗アポトーシス作用があることなども報告されている。本パネルディスカッションでは、肝臓の様々な疾患の病態に血小板がどのように作用するのかについて最先端の研究成果を発表いただき、臨床的には脾臓摘出術やPSEの功罪やTPO受容体作動薬などを用いた新しい肝疾患治療についても討論したい。