24日 9:00-11:10 第7会場

公募・一部指定

パネルディスカッション 10

対策型内視鏡検診の現状と問題点
司会 小林正夫 京都第二赤十字病院・健診部
  安田 貢 KKR高松病院・健康医学センター
厚生労働省研究班による「有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン」では,胃内視鏡検診の推奨グレードをIとし,「対策型検診としての実施は推奨しない」としている.しかし実際には,市町村や企業の対策型検診としての胃内視鏡検査はすでに多くの施設で実施されており,X線検査よりも多くの早期癌を発見している.今後,国民の健康寿命延伸のためにも質の高いエビデンスが求められるとともに,次のような点も再検討する必要があろう.すなわち,検診参加医師に対する研修と教育,胃内視鏡検診の過剰診断が本当に不利益なのか,偽陽性・偽陰性はどのように把握し,またどの程度許容できるのか,検診での偶発症の実態はどうなのか,さらには胃癌リスク評価をどのように位置づけるのかなどの諸問題である.今回は,各施設における住民や企業を対象とした対策型内視鏡検診の取り組みの現状と問題点を提示していただき,よりよい内視鏡検診のあり方を提言できるようなパネルディスカッションとしたい.

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