23日 14:00-17:00 第4会場
公募・一部指定
シンポジウム 3
難治性クローン病:病態から考えた治療アプローチ |
司会 |
高後 裕 |
旭川医大・消化器・血液腫瘍制御内科 |
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渡辺 守 |
東京医歯大・消化器内科 |
最近のクローン病治療の進歩は著しく,臨床的寛解を超えた「粘膜治癒」や「deep remission」,またはそれ以上に治療目標が高くなろうとしている.一方で,例えば発症早期に手術をせざるを得ない症例や生物学的製剤の導入にも関わらず,効果減弱や不耐などで臨床的寛解でさえ十分に到達し得ない症例も決して少なくない.その一因として,現在のクローン病の治療においては個々の患者の病態はほとんど考慮されていない事が挙げられる.「難治性クローン病」をひとくくりにせず,「なぜ難治なのか?」を考え,免疫学的異常,治療薬の薬物動態や効果発現・効果減弱機構を含めた病態生理的な理解,更にはそれに応じた治療アプローチが必須な時代に入っている.「難治性クローン病」に対して,どのように病態を把握して治療に応用しているのか,各施設の工夫を共有し,難治性クローン病患者に適切な治療を行うために何が必要かを示して戴きたい.