23日 9:00-12:00 第3会場

公募・一部指定

ワークショップ 1

腸粘膜防御機構の維持と再生をめざして
司会 藤本一眞 佐賀大・内科
  今枝博之 埼玉医大・総合診療内科
小腸は消化吸収のみならず,腸管関連リンパ組織(GALT)により腸管粘膜の免疫防御システムとして機能し,腸内細菌や食事抗原に対する免疫寛容の誘導と病原体の排除機構が両立している.腸管内の抗原刺激をリンパ系細胞が情報伝達したのち,再び腸管へマイグレーションしており,外来抗原に対する恒常性維持に重要な役割を果たしている.しかし,虚血や感染,薬剤,慢性炎症などによりそのバランスが破綻して腸粘膜傷害が惹起されるが,そこに栄養素や腸内細菌叢も関与している.これまで病態の解明や治療,予防に関してさまざまな報告がなされてきた.一方で最近,腸管上皮幹細胞が同定され,その培養技術が確立されて,今後IBDや放射線などによる潰瘍の修復といった再生医療への応用が期待されている.そこで本ワークショップでは腸粘膜防御機構の維持や再生に関して最近の知見をご発表いただき,臨床応用への可能性も含めて議論していただきたい.

CLOSE