ワークショップ 15
微小膵癌発見のための検査・診断法 |
司会 |
山口武人 |
千葉県がんセンター・消化器内科 |
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花田敬士 |
尾道総合病院・消化器内科 |
画像診断が進歩した現在でも膵癌の予後は厳しいとされ,早期膵癌の定義は存在しない.一方,膵臓学会による膵癌登録の最新の報告からは,腫瘍径1cm以内の膵癌では5年生存率が約80%と良好な成績が報告されており,今後は腫瘍径1cmでの診断が新たな目標とされている.従来は,US,CTを中心として“腫瘤性病変”に重点を置いた診断アルゴリズムが展開されてきたが,膵癌は膵管癌が大半であり,小径の膵癌を診断するには“膵管病変”に着目した診断法が注目されている.一方,膵癌の拾い上げには,スクリ-ニングが重要であるが,危険因子に注目した拾い上げ,体液等を使用した非侵襲的な検査法の報告が散見されている.また,画像診断としてのFDG-PET,MRI,EUS(FNA),ERCPおよびその応用手技の位置づけをどうするか?本セッションでは様々な角度からの成績を持ち寄っていただき,“膵癌の早期診断最前線”について討論したい.