パネルディスカッション 10
4日 9:40-12:00 第6会場
公募・一部指定
肝細胞癌の外科治療のタイミングと限界 |
司会 |
國土典宏 |
東京大大学院・肝胆膵外科学・人工臓器移植外科学 |
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島田光生 |
徳島大大学院・消化器・移植外科学 |
近年,画像診断の進歩により早期肝細胞癌の診断も可能となったが,腫瘍径の増大や早期濃染の出現といった肝癌治療のタイミングあるいは早期治療介入が本当に予後に寄与するかは明らかでない.また経皮的RFAが不適と考えられ,外科的切除を必要とする病変の特徴について,内科,外科両者の立場から切除適応,タイミングを明らかにすることはRFA後の制御不能な局所再発を回避することにつながる.一方,切除不能な進行肝癌はソラフェニブにより遠隔転移を有する症例などでの予後改善が期待できるようになった.動注との併用により腫瘍制御効果を向上するともいわれているが,治癒を目指した集学的治療には外科的切除が不可欠であると考えられる.しかし,どのタイミングで外科的切除が有効となるか判断は難しい.本セッションでは,肝癌進行度を考慮した外科治療介入のタイミングと外科治療の限界について内科的・外科的視点の双方から議論を深めていただきたい.