パネルディスカッション 3
3日 9:00-12:00 第3会場
公募
肝炎ウイルス制御下時代の肝癌診療 |
司会 |
熊田博光 |
虎の門病院 |
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小池和彦 |
東京大大学院・消化器内科学 |
HCV感染の抗ウイルス治療が佳境に入り,HBVは核酸アナログ等によって排除できぬまでも感染を制御できる時代となり,肝癌診療は次第に変貌してきている.肝癌による死亡数,発生数ともに減少に転じてはいるが,いまだ患者数は多く,問題点も山積されている.HCV治療のSVR達成によって肝発癌は有意に減少するものの,肝癌発生率はゼロにはならず,特に高齢者においては高止まりしている.また,核酸アナログによってHBV-DNA測定感度以下に抑制されている例からの発癌も少なくない.また,近年の非B非C型肝癌の増加は,肝炎ウイルス制御だけでは肝癌がなくならないことを教えている.糖尿病に合併する肝癌は,頻度は低いものの分母の大きさから大きな課題である.本パネルディスカッションでは,肝炎ウイルス制御下時代の肝癌診療について,疫学,成因,発癌機序,診断のためのスクリーニング・囲い込み法,治療等にわたって幅広くディスカッションを行ないたい.