パネルディスカッション 8
4日 9:00-12:00 第3会場
公募
生物製剤抵抗性炎症性腸疾患の治療方針をめぐって |
司会 |
安藤 朗 |
滋賀医大・消化器内科 |
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穂苅量太 |
防衛医大・消化器内科 |
炎症性腸疾患の治療に抗TNFα抗体が導入され,その強力な治療効果から治療方針のみならず治療目標までが大きく変化した.現在,マウス成分を持つキメラ型抗体と完全ヒト型化抗体の投与が可能であるが,両薬剤ともその効果が徐々に減弱する「二次無効」の出現が問題となっている.二次無効の出現には,中和抗体の関与などが示唆されているが,その病態は明らかになっていない.実際の臨床の場では,この二次無効に対して投与期間の短縮や増量,さらには免疫調節剤の併用などで対処されている.また,クローン病では罹患年数とともに線維化などの器質的変化が進行し,これら薬剤の有効性が低下する.本パネルディスカッションでは,抗TNFα抗体抵抗例に対する対処法について,診断,予防,治療の面から各施設での取り組みを提示いただき,今後期待される治療法も含めてその対処法について活発な討論を持ちたい.