シンポジウム 1
3日 9:00-12:00 第1会場
公募・一部指定
| ポストヘリコバクターピロリ時代における胃癌 |
| 司会 |
上村直実 |
国立国際医療研究センター国府台病院 |
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三輪洋人 |
兵庫医大・内科(消化管科) |
胃癌の最大要因であるH. pyloriの感染率が激減し,未感染者の増加とともに疾病構造の変化が考慮される.胃癌に関しても,H. pylori感染胃炎に対する除菌治療が保険適用となる中,除菌後胃癌のみでなくH. pyloriに未感染の炎症のない胃粘膜に発生する胃癌やGERDに関連する食道胃接合部癌などのH. pylori陰性胃癌が相対的に増加することが予測される.本シンポジウムは日本におけるH. pylori陰性時代に生ずる胃癌の特徴を明らかにして臨床現場に還元することを目的に企画された.未感染胃粘膜における胃底腺型胃癌や印環細胞癌と遺伝子変異との関連,GERDやバレット食道と胃食道接合部癌の関連,さらに除菌後胃癌に関してはとくに進行癌症例やがん死亡例に関する対策など胃癌の早期発見や胃癌死の予防に連結する研究報告を期待している.