統合プログラム 4(S)
4日 14:00-17:00 第5会場
公募
膵臓癌の諸問題 |
司会 |
山上裕機 |
和歌山県立医大・2外科 |
|
古瀬純司 |
杏林大・腫瘍内科学 |
膵臓癌は5年生存率が10%未満と極めて予後不良の疾患である.これまで外科切除,化学療法,放射線療法などさまざまな取り組みにより,その予後は着実に向上してきている.さらには早期診断への取り組みや内視鏡的な支持療法・緩和医療の進歩も目覚ましい.現在,外科の分野では術前術後補助療法の臨床試験が活発に行われ,borderline resectableという新たな概念に基づいた治療戦略も提案されてきている.内科の分野では相次ぐ新たな化学療法の導入により,多様な治療選択が可能となった一方で,適切な適応や副作用管理も問題となっている.難治癌の代表である膵臓癌の克服のためには,早期診断の確立からより有効な治療法の開発と効率的かつ効果的な実施が求められる.本シンポジウムでは膵臓癌診療のさまざまな課題とそれに対する取り組みをご発表いただき,膵臓癌克服に向けた将来への展望を議論したい.