統合プログラム 5(S)
5日 9:00-12:00 第5会場
公募・一部指定
| 肝細胞癌根治治療後の肝炎ウイルス治療の展開 |
| 司会 |
泉 並木 |
武蔵野赤十字病院・消化器科 |
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具 英成 |
神戸大大学院・肝胆膵外科学 |
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金子周一 |
金沢大・消化器内科 |
背景肝の障害度は肝細胞癌患者の予後に大きく影響する.肝障害度は肝細胞癌の治療法の選択に重要であるだけでなく,治療後の長期的な予後を左右する.優れた抗ウイルス剤の登場によって,いかにして,肝細胞癌の治療後に肝炎の進行を抑えるか,あるいは改善できるかの時代が到来した.B型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法に加えて,C型慢性肝炎では肝硬変や高齢者にも安全に使用することができ,ほとんどの症例でウイルスを排除できる抗ウイルス薬が登場した.肝細胞癌の根治後に抗ウイルス療法を行うことによって長期的な予後は改善できるのか,どのような症例に抗ウイルス療法の適応があるのか,B型とC型との違いは,経過観察の在り方は,肝癌の再発は減少するか,さらには,高額な医療費をどう考えるかなどの課題もある.基礎的な研究の成果も知りたいところである.こうした課題解決の糸口となる多数の演題の応募を期待したい.