メディカルスタッフプログラム1(JDDW) |
10月14日 (土) 9:00 - 12:00 第7会場:福岡国際会議場 409+410 |
周術期支援センターによる多角的栄養サポート~術前栄養評価から術後のDREAM達成まで~ | |||
牛込 恵子1, 谷口 英喜1, 竹之内 正記1 | |||
1済生会横浜市東部病院・周術期支援センター | |||
当院では待機的手術患者に対し,安全・安心な医療を提供するために2016年4月1日より,専任医師およびパラメディックより運営される周術期支援センター開設準備を開始した.当センターは,Tobu Hospital Perioperative Support Center略してTOPS(トップス)とし,手術準備外来,術前経口補水療法チーム,術後疼痛管理チーム(Acute pain service:APS)の3部門より構成される.手術準備外来は待機的手術患者の入院前情報を集約することを目的に,8月1日より開設した外来であり,多職種(医師,看護師,薬剤師,管理栄養士,歯科衛生士)による構成される.当院の周術期管理には,術後回復能力強化プログラムの概念を取り入れており,術後早期回復を目標にEarly Drinking,Eating,Mobilizing(DREAM)を達成できるように様々な工夫を行っている. 現在待機的手術患者は手術前日入院が基本である.当外来では,最も良い全身状態で手術が迎えられるように,入院2週間前に外来にて患者の全身アセスメントおよび情報収集,手術に関してのリスク判定,必要に応じて直接介入を実施している.栄養管理では,管理栄養士が患者の身体計測,栄養状態の評価(CONUT,PNI),サルコペニア,嚥下障害の検出を行う.その後,口頭,書面,ビデオによる情報提供を行う.この際に,術前の絶飲食や経口補水療法,術後の早期経口摂取の必要性について管理栄養士が中心となりカウンセリングを行う.また,患者の栄養状態に応じて多職種カンファレンス(外来NST)を随時実施し,外来栄養指導もしくは栄養介入を実施する.管理栄養士が術前に関わりをもつことにより,患者からの満足度は高く,多くの栄養不良患者の抽出が可能となった.術後はAPS回診にも同行し,術後の痛みの度合いから食事開始時のアドバイスをベットサイドで実施,POD1よりDREAMの啓発を促している. 本セッションでは,当センターでの経験をもとに多職種チーム医療から成り立つ周術期管理チームに関わる管理栄養士の役割をまとめ,未来像について私見を述べ議論を深めたい. |
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索引用語 1:周術期管理チーム 索引用語 2:術前栄養評価 |
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