JDDW 2017 Close
メディカルスタッフプログラム2(JDDW)
10月14日 (土)  14:00 - 17:00   第7会場:福岡国際会議場 409+410
MS2-6指
胃瘻カテーテル交換法 Sky blue法
鈴木 裕1, 大平 寛典1, 北島 政樹1
1国際医療福祉大病院・外科
目的胃瘻カテーテル交換における胃内留置確認法であるSky blue法の感度や特異度などを検討することによって本法の有用性を検討する.対象および方法研究デザインは多施設共同診断研究.対象は胃瘻カテーテル交換患者で選択・除外基準を満たす患者.除外基準: PEG後1か月未満の患者,胃の手術既往のある患者(内視鏡的な手術は除く),全身状態が安定していない患者,半固形化栄養施行患者,Sky blue法をすでに検討した患者.試験方法は,注入液(A液):インジゴカルミン1/5アンプルと生理食塩水100mlの混和液を,1 すでに留置されている胃瘻カテーテルからA液100mlを胃内に注入,2 通常の方法で胃瘻カテーテルを交換,3 サイフォンの原理で胃瘻カテーテルが胃内の液が自然排出するか確認.4 カテーテルチップで胃瘻カテーテルから胃内の液を採取し,1 胃内液が自然排出するか否かと2 採取した液量を検討.評価基準として1 胃内液量が10ml以上と2 胃内液が自然排出するのいずれかを満たせば胃内に留置されたと判断.評価は胃内留置の有無を内視鏡あるいはレントゲンによる造影検査で確認し,Sky blue法の判断と比較し,Sensitivity,Specificity,Positive predictive value,Negative predictive valueについて95%信頼区間内とともに算出する.結果と考察本試験参加は961人(平均年齢:78.7歳±12.1歳,性別:男/女=390(40%)/571(60%).誤挿入は4例,Sky blue法にて誤挿入疑いは58例であった.Sensitivity: 94%(95%CI: 92~ 95%),Specificity: 100%(95%CI: 40~ 100%),Positive Predictive Value: 100 %(95%CI: 100 ~ 100%),Negative Predictive Value: 6%(95%CI: 2~ 16%)であった .以上よりSky blue法は,技術的に平易で,特別な器材や技術を必要とせず,経費も安価で賄えることができることより,単に一交換確認方法の域に留まらず,在宅医療の促進や医療費を抑制する可能性が期待された.結論Sky blue法は,内視鏡あるいは放射線学的な確認を1/15に減らす可能性が示唆された.
索引用語 1:胃瘻
索引用語 2:交換法
ページの先頭