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消化器内科医とNSTによる新たな疾患介入と病院内高齢者サルコペニア対策 |
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小師 優子1, 上村 博輝1,2, 寺井 崇二1,2 |
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1新潟大大学院・栄養管理部, 2新潟大大学院・消化器内科学 |
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【緒言】NST(Nutrition Support Team)は病院内で栄養をサポートするチームである.ラウンドを行う中で,2016年10月1日にはICD-10コードを取得したサルコぺニアに該当する高齢者患者も数多く存在する.嚥下能力,歩行能力は療養型病院への転院,自宅退院の分岐点に密接に関連する.NSTの枠を超えて消化器内科,栄養科,リハビリ科,地域医療推進部が連携することで患者支援につなげている.【目的・対象】消化器内科医師がNSTラウンドを開始した2017年4月~2018年3月までで他疾患入院中でNST依頼を受けた中で消化器内科の介入を対象とした疾患群について背景についてまとめた.【結果】NST介入支援相談症例 77症例であった.平均年齢64才,男性34名/女性44名,整形外科28.4%,消化器内科13.2%,血液内科9.12%,腎膠原病内科6.8%,他であった.一次性サルコペニア5例,二次性サルコペニア40例,飢餓状態による脂肪肝3例,消化管通過障害検出3例,SMA症候群3例他,が存在した.長期リハビリ転院が予定されていた4人が介入により自宅退院が可能であった.また外来・自宅での運動療法,栄養療法の必要性を生じたため,運動強度5Mets,4分~8分に速度調整を行えるサルコペニア対策ダンスhttps://www.nsttv.com/event_info/kenkouseminar/ の開発,患者支援のための家族参加型運動・栄養教室を開催した.【結語】NSTにおいて全人的に患者診察を行うことは,患者の退院支援に大きく寄与し,また背景に隠れている消化器内科的疾患の早期発見につながる.また運動処方として,オンラインで視聴可能な運動を外来で提示できることは今後のサルコペニア対策に有用である.
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索引用語 1:サルコペニア
索引用語 2:NST
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