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メディカルスタッフプログラム1(JDDW)
11月3日(土) 9:00~12:00 第11会場:ポートピアホテル南館 トパーズ
MS1-8
急性期消化器内科病棟へ専従配置された理学療法士からみた高齢者医療と多職種連携~frailtyの概念を用いた当院の取り組み~
小谷 圭祐1, 青山 誠1, 東谷 朗子2
1手稲渓仁会病院・リハビリテーション部, 2手稲渓仁会病院・看護部
【背景と目的】 平成26年度診療報酬改定にて病棟に専従配置されたリハビリテーション職種が入院患者のADL低下等を予防し,早期在宅復帰を促進する目的でADL維持向上等体制加算が新設された.当院では,消化器内科病棟に平成29年2月より理学療法士を専従配置し,入院患者を対象にfrailtyの評価を行っている.frailty患者は入院や疾患によるストレスで容易に要介護・転倒・日常生活障害が生じやすい事から,発症や進行を予防するために適切なアプローチが必要である.【対象と方法】2017年11月1日から2018年2月28日までにJ-CHSindexの評価が可能であった135名(年齢74.5±7.1歳)を対象にfrailty有症率を調査した..また,独自に作成したフローチャートを用い,J-CHSindex,基本チェックリスト,SPPB,MMSEの結果から,frailtyに該当し,入院時のADLレベルが入院前より低下している者は疾患別リハビリテーション処方(リハビリ群:9名,年齢74.5±7.3歳),ADLレベルが維持できている者には体操や活動記録表を用いた棟内歩行(体操群:64名,年齢74.6±7.1歳),該当しない者には活動記録表のみ(経過観察群:62名,年齢74.5±7.1歳)の介入を行った.【結果】frailty有症率は58名(43%)であった.これは,地域高齢者を対象とした場合の11.3%に比べ高い結果であった.また,フローチャートに沿い介入を行った結果,全ての群で退院時Barthel Index(89.7±9.4点→95.3±13.5点)が低下した者はいなかった.【結論】集団体操や活動記録表の取り組みは,ADLの維持という目的以外にも地域包括ケアシステムにおける『自助』を考慮し,退院後も継続して運動を促していく意図がある.しかし自主的な運動や活動が難しい者や退院後の能力低下が予測される者には介護サービスなどの『共助』が必要となる.そのため退院支援カンファレンスにて看護師やMSWと機能予後について情報共有し,必要に応じて患者・家族やケアマネージャーへ情報を伝達し介護サービスを調整する事は重要である.
索引用語 1:frailty
索引用語 2:地域包括ケアシステム
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