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周術期管理チーム看護師の視点から見た内視鏡センターでの医療安全,チーム医療 |
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山本 智美1, 坂東 多恵子2 |
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1川崎医大附属病院・内視鏡・超音波センター, 2川崎医大附属病院・看護部 |
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はじめに当院内視鏡センターでは年間9千件から1万件の内視鏡検査・治療が行われ,70歳以上の患者は約45%を占めている.侵襲的内視鏡医療を受ける高齢患者が増える中,リスクの高い患者に対する内視鏡治療の安全な受け入れ体制が重要であり,24時間体制で行う医療は近年多様化・複雑化してきている.そこで周術期管理チーム看護師の視点から安全な医療を行うため,業務の改善を行っている.まず1つ目として,医療安全チェックリストを用いて行うタイムアウトを導入した.医療安全に対する意識づけをすることによりタイムアウト開始時68%だった実施率が,5か月後には100%の実施率と定着してきた.タイムアウトを実施し,情報共有をすることでコミュニケーションが円滑となり,チーム内での医療安全に対する意識の強化につながったと考える.2つ目として,夜間・休日の支援体制を強化するため救急看護師が内視鏡センターへリリーフを行い,リスクの高い患者に対する内視鏡治療への受け入れ体制を整えている.リリーフ体制の構築により月15件から20件の支援状況となっている.他施設では臨床工学技士の内視鏡センター参入も増加している.しかし当院では内視鏡センターの医療機器管理を行っているが常勤しておらず,高度なチーム医療の提供・人材不足の解消に向けて臨床工学技士の参入も視野に内視鏡業務の見直しを行っていきたい.また,医療安全確認・機器管理・感染・教育システムなど多職種との関わりの中でチーム医療として安全な医療や高度な治療を今後どう提供していくか考えていく必要がある.様々な情報を総合判断できるチーム医療を強化することにより合併症対策を考え,安全な医療提供の工夫を行っていきたい. |
索引用語 1:チーム医療
索引用語 2:医療安全
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