地域包括ケアと西東京市この超高齢化社会において,高齢者が住み慣れたまちで,いつまでも元気に暮らすためには,地域包括ケアシステムの構築が必須であると考えられています.西東京市では2014年に地域包括ケアの推進のため,地域包括ケアシステム推進協議会が設立され,その6部会が活発に活動し,その中で多職種連携の推進が計られています.西東京市の多職種連携の仕組み作り地域包括ケアシステム推進協議会の「連携のしくみづくり部会」では,多職種連携の推進のため,3年前より多職種連携講習会,リーダー研修会,病院・在宅研修会を行っています.多職種連携講習会は,在宅に関連した医療介護の多職種が参加し,お互いの職種の理解が深まるよう,ワークショップ形式で行われています.リーダー研修は,地域の多職種連携のリーダーの養成講座で,病院・在宅研修会は,病院のスタッフの在宅研修とその経験の発表会です.高齢者社会における地域一体型NSTの役割地域包括ケアにおいては,病院の栄養サポートチーム(NST)が地域の栄養ケアに関わる医療・介護者と有機的連携し,一体となって地域患者の栄養改善,維持に貢献する必要があります.これが地域一体型NSTの概念です.近年入院期間の短縮が求められ,栄養状態が悪いまま退院となり,自宅で脱水,低栄養になる傾向があります.これには入院・退院後を通じての“シームレスな栄養管理”が必要で,退院後も地域へ帰った患者の栄養ケアを継続する医療連携に基盤をおいた地域一体型NSTが欠かせません.地域一体型NSTの一環としての食支援活動高齢者のフレイルや低栄養の予防のため,多職種による地域での食支援活動が行われています.Tokyo EATや新宿食支援研究会,ごちそうさまの会など多くの団体が地域の食支援をテーマに活動をしています.西東京市でも,現在食支援の取り組みが行われており,発表ではそれも紹介いたします. |