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メディカルスタッフプログラム2(JDDW)
11月7日(土)  14:00 - 17:00   第13会場:神戸国際会議場 国際会議室
MS2-2
肝疾患サポートチームを中心とした多職種連携の取り組み
橘田 彩1, 岡野 淳一1,2, 磯本 一2
1鳥取県肝疾患相談センター, 2鳥取大附属病院・消化器内科
【背景】近年,肝臓がんの原因である肝炎ウイルスに対する治療は進歩しているが,わが国の肝臓がん死亡数は依然高い.当県の肝臓がん罹患率・死亡率は全国と比べて高い.また,肝臓がん治療は副作用の多い薬物投与や繰り返しの侵襲的な治療が必要である場合も多く,ライフスタイルや患者背景によってはQOLを大きく損なう要因となるため,肝疾患患者・家族を多職種で全人的・包括的に支える組織作りが必要である.その役割を担う肝炎医療コーディネーター(Co)が当院には24名在籍しており,その活動内容を報告する.【活動内容】当院では消化器内科・外科病棟の医師・看護師・薬剤師を中心に肝疾患サポートチームを結成している.毎月1回のミーティングにおいて,肝疾患患者に対する支援内容の検討や院内肝臓病教室,院内医療従事者研修会の企画およびチームを中心としたCoのスキルアップを図っている.目標を決めて活動することによりCoの目的意識が高まり,意見交換も活発になりつつある.また,肝炎ウイルス陽性者の受診勧奨目的で院内肝炎検査結果報告書を利用し,肝炎ウイルス陽性者への検査結果説明と受診状況の二重確認を行っている.報告書の記載率は近年低下傾向であったが,院内医療安全管理部と連携を図り報告書記載について周知するために研修会を行うことで,Coの在籍する診療科では報告書記載率が上昇する成果が認められた.分子標的薬服用患者に対しては,主治医に加えて看護師と薬剤師が,副作用のチェックや患者の特性に合わせた服薬指導・セルフケア指導を行い,QOL向上に努めている.今後も多職種連携のさらなる強化を目指していきたい.【今後の展望】当院肝疾患サポートチームはまだ活動初期の段階ではあるが,Coの活動目的をチーム間で共有することが多職種連携の強化に繋がると考えられた.多職種連携を強化することにより,患者の特性に合わせた支援の提供に繋がることが期待される.
索引用語 1:肝疾患サポートチーム
索引用語 2:多職種連携
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