メディカルスタッフプログラム2(JDDW) |
11月7日(土) 14:00 - 17:00 第13会場:神戸国際会議場 国際会議室 |
薬物療法個別最適化のためのチーム医療と病院薬剤師が担うコミュニケーション | |||
林 昌洋 | |||
日本病院薬剤師会・副会長 | |||
わが国では,急速な高齢化が進行し75歳以上の高齢者も増加している.消化器系の疾患を含めて,高齢者は複数の疾患を有していることが多く,高齢者に対する薬物療法の機会はますます増えている. 一方,高齢者では加齢に伴う生理的な変化によって薬物動態や薬物反応性が一般成人とは異なること,またこうした生理機能能変化は個人差が大きく,一人ひとりを正しく評価して薬物療法の支援をする必要がある.また,高齢者では複数の併存疾患を治療するために処方された薬剤間での薬物相互作用が生じやすく,ポリファーマシーによる薬物有害事象が問題となりやすい. チーム医療が定着する中で,高齢者をはじめとした個別最適化が求められており,薬剤師は,薬剤学・薬物動態学・臨床薬理学などの専門的な知識と技術を生かし,処方提案や患者ケアのための情報提供とコミュニケーションを担っている. 厚生労働省の「保健医療2035」策定懇談会の取りまとめでは,患者の価値中心の医療が提案されており,薬物療法に関しても一人ひとりの患者の治療への期待や生活機能や生活環境の変化を評価して支援していく必要がある. 今回は,薬物療法個別最適化のためのチーム医療において病院薬剤師が担う機能と多職種間のコミュニケーションについて紹介し皆様とともに考える機会としたい. |
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索引用語 1:個別最適化 索引用語 2:ポリファーマシー |
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