パネルディスカッション 5
10月27日 9:00~12:00 第11会場
公募・一部指定
PD5 Acute-on-chronic liver failure (ACLF):わが国の現状と今後の課題 |
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司会 | 日浅陽一 | 愛媛大大学院・消化器・内分泌・代謝内科学 |
玄田拓哉 | 順天堂大静岡病院・消化器内科 |
ACLFは肝硬変患者に何らかの急性増悪因子が加わることにより肝予備能が短期間に低下し,時に多臓器不全を合併し死亡の転帰をとる重篤な病態である.一方で,その一部には可逆的な病態も存在すると考えられ,非代償性肝硬変の進行に伴う慢性肝不全とは厳密に区別される.本邦では2018年に診断基準と重症度分類が発表されたが,その研究は端緒についたばかりである.ACLFは,背景に種々の成因による肝硬変が存在し,発症契機となる増悪因子も多岐にわたるため,その複雑な病態は海外の基準との比較を含めて,未だに十分整理されていない.今回のパネルディスカッションでは,本邦のACLFの背景肝硬変成因別の特徴,急性増悪要因,予後因子,治療法など現状を整理し,診断基準の問題点,病態解明と治療法確立のために今後解決すべき課題を明らかにしたい.