シンポジウム 11
10月29日 9:30~11:30 第5会場
公募・一部指定
S11 消化管癌発生のメカニズムはどこまで解明されたのか? |
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司会 | 馬場秀夫 | 熊本大大学院・消化器外科学 |
武藤 学 | 京都大大学院・腫瘍薬物治療学 |
癌の発生メカニズム解明は,予防,早期発見に繋がる極めて重要な課題である.消化管癌の危険因子として,食道では飲酒・喫煙・酸逆流,胃ではH. pylori感染・EBウイルス感染・高食塩食,大腸では脂肪や肉類の高摂取などが重要視されているが,どのように発癌に関与するかは不明な点も多い.また,最近のゲノム解析等の進歩により,様々な癌種においてドライバー遺伝子変異が発見され,治療薬の開発に結びついているが,消化管癌ではドライバー遺伝子変異が少なく治療になかなか結びついていないのも現状である.一方,大腸においては炎症性発癌や遺伝性腫瘍のメカニズムが明らかになりつつあり,予防や早期発見に繋がる取り組みが期待されている.本シンポジウムでは,消化管癌発生のメカニズムについて最新の研究成果を発表いただき,その成果に基づいて予防,早期発見,そして治療が可能になるか議論できることを期待したい.