シンポジウム 4
10月27日 14:00~17:00 第6会場
公募・一部指定
S4 B型肝炎診療の現状と今後の展開 |
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司会 | 四柳 宏 | 東京大医科学研究所・先端医療研究センター感染症分野 |
鈴木文孝 | 虎の門病院・肝臓センター |
本邦においては,依然HBV持続感染者は多く認められている.治療の主体である核酸アナログ製剤のETV,TDF,TAFでは薬剤耐性の問題が克服され,高い確率でHBV DNAの陰性化と肝炎の鎮静化が可能となった.しかし,核酸アナログ製剤単独では,HBs抗原の陰性化症例(functional cure)は少なく,HBs抗原を陰性化,または低下させる新たな治療薬や治療法の開発が必要である.一方,治療例からも一定の確率で肝発癌が見られるため,発癌抑止を目指した治療も重要である.また高齢化の進行による治療や予後に関する問題,新規治療薬を含む化学療法の増加に伴うHBV再活性化に対する対策,ウイルスマーカーの高感度測定系による新たな知見なども重要なテーマである.本シンポジウムでは,B型肝炎ウイルス診療の現状の報告と,上記のような課題に対する回答を示唆する演題を公募し,functional cureと肝発癌抑制を目指した今後の展望について議論したい.