JDDW2022 (Japan Digestive Disease Week 2022) FUKUOKA

司会の言葉

統合プログラム 1(PD)

10月27日 9:00~12:00 第3会場

公募

統合1(PD)
治療抵抗性炎症性腸疾患に対する集学的治療
司会 池内浩基 兵庫医大・炎症性腸疾患外科
金井隆典 慶應義塾大・消化器内科
絹笠祐介 東京医歯大・消化管外科
炎症性腸疾患の内科的治療は生物学的製剤を中心に進歩は著しく,潰瘍性大腸炎(UC)では,手術症例は減少している.一方,難治性のUC症例では病悩期間の延長とともに癌/dysplasiaの合併が多くなり,手術適応も難治から癌/dysplasiaへと移行している.また,高齢発症UC症例の増加が著明で,予後も考慮し,内科的治療の見極めが重要になってくる.クローン病(CD)では,薬物療法,内視鏡的治療,外科的治療を適切に行い,患者のQOLを維持することが重要である.長期経過例の増加に伴い,短腸症候群症例も増加しており,短腸症候群に対する薬物療法も始まろうとしている.また,本邦のCD症例に特徴的な難治性の直腸肛門病変からの発癌は,早期発見が困難である.肛門周囲の難治性瘻孔に対する脂肪組織由来幹細胞の注入療法も保険適用を獲得しているが,その有用性に関しては,コストも考慮し,検討する必要がある.このパネルディスカッションでは,内科医と外科医の活発な討論を期待する.

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