統合プログラム 5(PD)
10月29日 9:00~12:00 第3会場
公募・一部指定
統合5(PD) 消化器癌に対する免疫療法の実態 |
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司会 | 河野浩二 | 福島県立医大・消化管外科 |
室 圭 | 愛知県がんセンター・薬物療法部 | |
池田公史 | 国立がん研究センター東病院・肝胆膵内科 |
腫瘍反応性T細胞に対する免疫抑制の阻害作用を有する免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は,癌種によっては優れた治療効果を示すことが明らかになった.消化器癌に対する免疫療法として,胃癌・食道癌では化学療法との併用が,また,肝細胞癌においてもVEGF阻害剤との併用療法が標準治療として確立された.さらに,高頻度マイクロサテライト不安定性 (MSI-H)大腸癌の標準治療としても位置づけられた.さらなる治療効果向上を目指して,複合免疫療法や,その他の薬物療法や放射線治療との併用など,さまざまな開発が試みられている.一方で,膵癌などではICIの有効性を認めず,癌種による違いも明らかになりつつある.本パネルディスカッションでは,消化器癌における免疫療法の現状を鑑み,治療効果予測のバイオマーカーや治療抵抗性のメカニズムなどの基礎的な研究から,今後の各消化器癌における臨床開発の方向性に至るまで,最新の知見を踏まえてディスカッションする.