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メディカルスタッフプログラム1(JDDW)
11月1日(金)  9:00 - 12:00   第13会場:神戸国際会議場 国際会議室
MS1-基調講演
医師の働き方改革開始後の現状と課題について
加藤 正嗣
厚生労働省・医政局医事課/労働基準局労働条件政策課
我が国の医療は,強い使命感の下で地域の医療を支える医師の長時間労働により支えられてきた.そして,今後を見れば,医療の高度化の進展,少子化に伴う医療の担い手の減少も予想される中で,医師個人への負担がさらに増加することも考えられる.このような中,医師が健康に働き続けられる環境を整えることは,医師本人の健康の確保のみならず,国民に対して提供される医療の質や安全を確保することにつながる.また,こうした取組は,医療を支える多様な人材の確保にもつながり,良質で適切な医療を提供する体制を持続可能なものとしていく上で極めて重要である.令和3年5月に成立した改正医療法では,医師の働き方改革を進めていく上で併せて取り組むべきチーム医療やタスクシフト/シェアの推進のほか,医師の時間外労働の上限に関する内容が定められた.この間,医療機関は様々な取組を進め,令和6年4月には,いよいよ上限規制のスタートを迎えたことになる.しかし,まだまだ長時間労働の医師は多く,引き続き,こうした医師の労働時間短縮のための取組や,タスクシフト/シェアの進捗など,真に働きやすい環境となるための取組を継続していかなければならない.また,上限規制の適用後も地域医療提供体制が適切に確保されているか,といった点も状況を把握しながら取組を進める必要がある.上限規制適用後の現在の状況を報告したい.
索引用語 1:働き方改革
索引用語 2:タスクシフト/シェア
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