- 第63回日本消化器がん検診学会大会
- 会長 岡庭 信司
飯田市立病院 消化器内科
この度、第63回日本消化器がん検診学会大会会長を拝命しました飯田市立病院の岡庭信司です。歴史ある日本消化器がん検診学会の学術集会を主催させていただくことを大変光栄に存じます。
今回は、「がん検診における適切な高危険群の設定と管理」をテーマとさせていただきました。2021年の部位別のがんによる死亡数は、男女ともに消化器がんが多数を占めており、予後改善のためにはより早い段階にがんを見つける必要があります。そのためには、ある特定のがんが発生しやすい要因を持つ対象者、いわゆる「高危険群」を適切に設定し、適切に管理することが大変重要です。
しかし、現時点ではそれぞれの臓器毎にさまざまな危険因子が挙げられており、経過観察の方法や期間についても明確な基準が設定されていません。さらに、最近の研究では特定の遺伝子異常により複数の臓器のがんが発生しやすくなることも明らかになっており、危険因子によっては複数の臓器のがんのスクリーニングを行うことも必要となります。
今回は大腸がんと膵臓がんを取り上げ、適切な高危険群の設定と管理につき検討したいと考えております。実りあるJDDW 2025となりますよう、多数の演題ご応募と学会へのご参加を宜しくお願い申し上げます。