パネルディスカッション 6
膵がん検診を視野に入れた高危険群の再設定と管理
30日 15:00~17:00 第7会場
公募・一部指定
司会 | 廣岡芳樹 | 藤田医大・消化器内科 |
比佐岳史 | 佐久医療センター・消化器内科 |
膵がんは年齢調整死亡率が両性で増加している唯一のがんである.膵がん危険因子として,家族性膵がんや遺伝性膵炎は明らかな膵がん発症危険群として厳重に検診・経過観察すべきである.また,Lynch症候群や遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の膵がん発症危険因子群としての位置付けも課題である.一方では,糖尿病罹患者全例が膵がん発症高危険群かどうか,遺伝因子を持たない慢性膵炎中どのようなグループがより高危険群か,膵嚢胞性疾患例全てが膵がん発症高危険群か,等々が未解決のまま残されている.全想定危険群を対象にすることは膵がん検診実現にとっては非現実的である.画像診断に加え,血液・唾液等liquid-based検体や常在細菌叢分析等の新手法で対象を絞ることが喫緊の課題である.Preliminaryな研究も歓迎する.新たな高危険群設定と管理方法を議論し,近い将来に膵がん検診実現の布石としたい.多数の応募を期待する.