パネルディスカッション 7
消化器疾患とサルコペニア・フレイル
30日 14:00~17:00 第8会場
公募
司会 | 吉治仁志 | 奈良県立医大・消化器・代謝内科 |
日浅陽一 | 愛媛大大学院・消化器・内分泌・代謝内科学 |
我が国では3人に1人が高齢者となった現在,消化器疾患においてもサルコペニア・フレイルは避けられない合併症となった.特に消化,吸収,代謝に関わる消化器疾患は,筋肉の減少に直接的な影響を与え,二次性サルコペニアを発症して筋力の低下をきたし,さらに認知機能の低下を含めたフレイルに陥りやすい.とりわけ,肝硬変や脂肪性肝疾患ではサルコペニアの評価と,その予防を意識した積極的な栄養療法を必要とする.しかし,食事のみならず,腸内細菌を意識したプロバイオティクス,シンバイオティクスなどの腸肝相関についても,エビデンスが不足している.また,消化器がんではサルコペニアを意識した早期の栄養介入が必要であり,適切な対応は治療の継続,生命予後の改善,QOLに大きく影響する.本セッションでは,相互に臓器相関する消化器疾患において,サルコペニア・フレイルの病態についてのエビデンスを集積するとともに,あるべき治療について基礎・臨床の両面から議論したい.