JDDW2025 (Japan Digestive Disease Week 2025) KOBE

司会の言葉

シンポジウム 1
膵癌の早期診断・早期治療

30日 9:30~11:30 第1会場

公募

司会 北野雅之 和歌山県立医大・2内科
  正宗 淳 東北大大学院・消化器病態学
膵癌は最も難治な癌の一つであるが,ステージ0,IAの症例の予後は比較的良好であるため,その予後改善には早期診断・早期治療が重要であることは言うまでもない.近年,IPMNなどの危険因子に注目し効率的に膵癌スクリーニングを行うことや地域の病診連携の取り組み,新たな膵癌バイオマーカー開発,限局性膵萎縮のような早期膵癌に特徴的とされる画像所見の同定などの知見が集積されてきている.治療においては,切除可能膵癌に対する術前補助化学療法が標準治療となっている.一方,病理診断におけるEUS下穿刺吸引生検やERP下膵液細胞診の合併症リスクや,腫瘤を伴わない膵管狭窄例では,癌の存在部位や膵管内進展が判然とせず,術式・切除範囲の決定に難渋することがあるなど,課題も少なくない.本セッションでは,膵癌の早期診断および早期治療に関する様々な取り組み・知見をご紹介いただき,今後の新たな可能性を探ってみたい.

Back to Top