シンポジウム 5
バレット食道癌の診断と治療
30日 9:30~12:00 第8会場
公募・一部指定
司会 | 石原 立 | 大阪国際がんセンター・消化管内科 |
郷田憲一 | 獨協医大・消化器内視鏡センター |
バレット食道腺癌が増加傾向にある中で,表在癌(superficial Barrett's adenocarcinoma: SBA)に対する内視鏡的診断・治療について多くの研究が行われてきた.最近では日本食道学会から拡大内視鏡分類が提唱され,通常観察に加え拡大観察を駆使した診療が普及しつつある.また,ESDの普及と合併症予防の進歩により,SBAに対する内視鏡治療は確実性・安全性が向上している.しかし,これらの研究の多くはShort segment Barrett's esophagus (SSBE)に発生した癌が対象であり,Long segment Barrett's esophagus (LSBE)に関する知見は限られている.LSBE由来のSBAは術前診断が難しく,異時性多発も多いため治療が困難なことが多い.そのため,欧米に倣い背景粘膜ごと治療すべきとの声が高まっている.本セッションでは,SBAに対する内視鏡診断・治療の現状を明らかにし,更なる進歩には何が必要か議論したい.