シンポジウム 6
原因不明消化管出血の現状と課題
31日 9:00~11:20 第1会場
公募・一部指定
司会 | 大宮直木 | 藤田医大・先端光学診療学 |
岡 志郎 | 広島大大学院・消化器内科学 |
上下部消化管検査をしても原因不明の消化管出血OGIB(広義)は小腸出血の場合が多いが,反復検査にて上部消化管出血または大腸出血と判明する場合もある.また,近年では深部小腸検査をしても原因不明の消化管出血をOGIB(狭義)とする定義もある.すでに自然止血されている場合,病変を発見しても真の出血源か確定できないこと,止血されている場合はもちろん残血があっても出血源が同定できない場合があり,実臨床では保存的に経過観察されている場合も多い.特に消化管血管性病変などの小病変,憩室・ヘルニア・襞裏・屈曲部などの解剖学的死角にある病変,内視鏡が挿入できない部位の病変は診断に難渋する.治療には各種デバイスを用いた内視鏡的止血術,血管造影下動脈塞栓術,外科手術があるがタイミングも重要である.本セッションでは,OGIBを効率よく的確に診断する検査法や治療における最新の知見をご発表頂き,この領域の現状と課題,展望について討論したい.