シンポジウム 11
再発大腸癌に対する治癒を目指した集学的治療の最前線
1日 14:30~17:00 第4会場
公募・一部指定
司会 | 五井孝憲 | 福井大・1外科 |
石原聡一郎 | 東京大大学院・腫瘍外科学 |
大腸癌は再発が生じても,外科治療を主軸とする集学的治療によって治癒を目指すことができる場合がある.切除不能な遠隔転移が薬物療法後に切除可能となる場合があり,conversion surgeryと呼ばれ,長期生存も期待されるが,切除可能な遠隔転移に対する術前あるいは術後の補助化学療法の有効性に関する見解は一定していない.腹膜播種再発に対しては,欧米の専門施設では減量手術+温熱化学療法も行われるが,本邦においては一部の施設を除いてほとんど行われていないのが現状である.局所再発,特に直腸癌の局所再発は切除困難な場合が少なくなく,専門施設において拡大手術が行われる一方で,重粒子線治療の有効性が示され,保険診療で行うことができるようになった.薬物療法の進歩は目覚ましく,特にMSI-H/dMMR大腸癌に対する免疫チェックポイント阻害薬は著効を示し,完全寛解も経験されるようになった.本シンポジウムでは,再発大腸癌に対する集学的治療の現状と将来展望についてご発表いただきたい.