免疫，代謝，機能性疾患，感染，がんなど，様々な消化器疾患に対して，次世代の診断法や治療法の開発を目指した精力的な研究が行われている．実験手法にしても，臨床サンプルを用いたマルチオミックス解析，遺伝子改変マウスや患者由来オルガノイドなどの疾患モデルを用いた検討，人工知能や数理とのコラボレーションによる学際的研究など，急速な進歩が見られる．それらの積み重ねによって，病態の理解が深まるとともに，実際にバイオマーカーの開発や新規創薬に結びついた例も多い．本ワークショップでは，臨床応用を視野に入れた基礎的な検討，臨床展開に関わるプラクティカルな経験，それらを支える新しい技術や解析法の開発など，幅広いテーマを対象としたい．多彩な視点からトランスレーショナル・リサーチの現在を俯瞰し，未来へ向けて解決すべき課題を含めた議論をお願いしたい．