ワークショップ 10
アルコール性肝硬変・肝癌の現状と課題
31日 14:30~17:00 第12会場
公募
司会 | 谷合麻紀子 | 東京女子医大・消化器内科 |
海老沼浩利 | 国際医療福祉大・消化器内科 |
第59回日本肝臓学会総会にて,わが国の全国調査集計でC型肝炎ウイルスが肝硬変の成因トップから脱落したことが報告された.DAAs製剤の治療効果から予想されていたが,とって代わったのはアルコールであった.アルコールによる健康被害は,有害飲酒による使用障害が注目されがちであるが,最も頻度が高く生命予後に関わる健康被害は,継続的な過量飲酒による肝硬変・肝癌である.近年,高齢者および女性の問題飲酒,高濃度低価格アルコール飲料の普及,MASLDとの合併や新たに提唱されたMetALDなど新たに検討すべき課題が表出している.2024年厚生労働省は「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を発表し,この中で,健康被害を起こす飲酒量は性別,年齢,SNPsなどの遺伝的要因により異なることが提示され,個々に応じた過剰飲酒対策が必要である. 本ワークショップでは,アルコールによる肝硬変・肝癌の現状と新たな知見,今後我々が直面していく課題や社会への提言・施策などについて,積極的な応募を期待する.