統合プログラム5(S)
アルコールと消化器疾患
公募・一部指定
| 司会 | 正宗 淳 | 東北大大学院・消化器病態学 |
| 武藤 学 | 京都大大学院・腫瘍内科学 | |
| 清水雅仁 | 岐阜大大学院・消化器内科学 |
WHOは,健康によいアルコール量はないとし,危険な飲酒を減らすことを啓発しているが,わが国においてはその対策は不十分である.アルコールは200以上の疾患に関与すると言われており,肝疾患,膵疾患,悪性腫瘍などの消化器病診療においても,アルコールがもたらす健康への負の影響は大きい.厚生労働省は,2024年に「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表しているが,がん以外の消化器疾患については取り上げられていない.また,アルコールは,依存症やうつ病,認知症なども併存することが多く,その対応に苦慮する場合も多い.アルコール関連疾患に携わる消化器病専門医は,患者個人の健康管理のみならず疾患の予防とアルコールによる健康障害の社会的啓発を進める必要がある.本プログラムでは,アルコール関連消化器疾患の最新の研究成果を発表いただくとともに,アルコールによる健康障害の予防や啓発に関する取り組みについても幅広く議論したい.