消化管を主座とする好酸球性炎症症候群（Eosinophilic Gastro-Intestinal Disorder：EGID）は，本邦では新生児～乳児における食物蛋白誘発胃腸炎（N-FPIES），好酸球性食道炎（EoE），好酸球性胃腸炎（EGE）の総称とされている．最近の国際的な疾患分類では，EGE はnon- EoE EGIDとされ，好酸球性胃炎（EoG），好酸球性腸炎 （EoN），および好酸球性大腸炎（EoC）に分類されている．EoE の診断基準では，症状（嚥下障害，つかえ感等）に加え，食道粘膜の生検で15/HPF以上の好酸球浸潤が必須所見である．内視鏡検査を契機に診断される症例が増加し，縦走溝，白色滲出物，輪状溝などの内視鏡所見が特徴的とされているが，診断精度は確立されておらず，複数個の生検にて好酸球浸潤を確認する必要がある．内視鏡診療におけるEoEの診断精度，鑑別診断，治療の選択，予後因子に加え，病態解明などに関する演題も募集する．これまでの研究結果をもとに新たな知見となる成果を期待する．