JDDW 2026 (Japan Digestive Disease Week 2026) KOBE 会期:2026年11月5日(木)~11月7日(土)、会場:神戸コンベンションセンター

司会の言葉

シンポジウム 5
ウイルス性肝炎診療における今後の課題

公募・一部指定

司会 中川美奈 東京科学大・ヘルスケア教育機構
保坂哲也 虎の門病院・肝臓センター
杉山真也 国立健康危機管理研究機構・感染病態研究部
B型肝炎を取り巻く現状として,母子感染予防により新規感染者数は減少しつつあるものの,依然として多くのHBV慢性感染症例を抱えている.意図したFunctional cure達成は未だ困難であり,新規治療法およびバイオマーカーの開発,研究が求められ,また,発がんリスクの残存,治療対象の拡大や,HBV再活性化への対応など課題は残る.一方,C型肝炎は治療法の進歩で完治可能となったが,ウイルス排除後も肝線維化や発がんリスクが残るため,治療不成功後の再治療を含め,対応が必要である.また他のウイルス性肝炎に対する研究,治療開発も重要である.さらに,ウイルス性肝炎全体に共通する課題として,未診断の潜在患者の発見,高齢化に伴う合併症への対応,医療費の高騰など,多くの問題が山積している.本シンポジウムでは,これらの多岐にわたる課題に対し,基礎と臨床の両面から最新の研究成果を共有し,今後の研究と診療の展望について議論する.

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