シンポジウム 8
大腸癌肝転移のoncological resectabilityをどう定義するか?
公募・一部指定
| 司会 | 堀口明彦 | 藤田医大ばんたね病院 |
| 永野浩昭 | 山口大大学院・消化器・腫瘍外科学 |
大腸がん肝転移(CRLM)に対する外科的切除は,根治を目指しうる唯一の治療法であり,長期生存を可能にする重要な選択肢である.しかし,肝転移の数・サイズ・分布,加えて全身状態や分子プロファイルなど,患者背景の多様化に伴い,「切除可能性」の定義もまた一様ではなくなりつつある.本セッションでは,CRLMに対する腫瘍学的切除可能性(oncologic resectability)という観点から,近年のsystemic therapyの進展,conversion surgeryの適応拡大,再発リスク予測,分子マーカーの活用などを含め,「切除か否か」ではなく「どのように治すか」を再考するための知見と臨床戦略を多角的に議論し,外科,腫瘍内科,放射線診断,ゲノム医療など,多職種の専門家による実践的かつ将来展望を見据えた議論を通じて,今後の治療指針の再構築に寄与することを目的としたい.