ワークショップ 1
高齢者消化器内視鏡診療における,検査・治療前リスク評価
公募・一部指定
| 司会 | 引地拓人 | 福島県立医大附属病院・内視鏡診療部 |
| 林 義人 | 大阪大大学院・消化器内科学 |
消化器内視鏡関連における偶発症の発生率は,日本消化器内視鏡学会の第7回全国調査において,前処置で0.072%,観察のみの検査で0.076%,治療で1.145%と報告されている.偶発症発生例における後遺症例や死亡例は,治癒軽快例に比較して高齢であることから,偶発症リスクは年齢や併存疾患と関連があると考えられる.したがって,病院,診療所,検診・健診施設のいずれにおいても,高齢者に対する消化器内視鏡診療前の適切なリスク評価が重要視されている.しかし,高齢者の消化器内視鏡診療における偶発症予測スコアは,大腸内視鏡検査や鎮静下内視鏡検査で報告があるものの限定的である.そこで,本ワークショップでは,高齢者を75歳以上と定義し,消化器内視鏡診療の周術期管理に関して,検査・治療前のリスク評価の可能性や取り組み,適切な鎮静薬・鎮痛薬の選択,モニタリングのあり方などについて議論したい.高齢者消化器内視鏡診療における,検査・治療前リスク評価に関する斬新なアイディアの演題が集まることを期待する.