ワークショップ 13
Difficult-to-Treat (D2T) IBDの病態解明へのアプローチ
公募
| 司会 | 土屋輝一郎 | 筑波大・消化器内科 |
| 角田洋一 | 東北大・消化器内科 |
炎症性腸疾患(IBD)の診療は,生物学的製剤や分子標的薬の導入により大きく進歩した.しかし,これらの治療でもコントロールに難渋する症例は少なくない.このような背景を踏まえ,国際的には「Difficult-to-Treat(D2T)IBD」という概念が提唱された.その定義は必ずしも一義的ではないものの,治療困難なIBDが確かに存在し,その背後に未解明の病態が潜んでいる可能性がある点が重要である.本ワークショップでは,D2T IBDの病態解明を切り口とし,その知見を新規治療戦略の開発へつなげることを目的とする.免疫応答異常や腸管バリア破綻,遺伝的素因やマイクロバイオームの関与といった基盤的メカニズムを探るだけでなく,それらを臨床に資する診断法や治療戦略へ結びつける基礎的およびトランスレーショナル研究の進展を議論の対象とする.さらに,D2T IBDの臨床背景やリスク因子,治療成績など病態解明の糸口となる臨床研究についても幅広く募集したい.本セッションが,D2T IBDの病態を明らかにしつつ,臨床に資する新たな知見を見出す契機となり,研究と診療をつなぐ一助となることを期待する.