倫理指針
倫理審査の不要な研究(カテゴリー A): 非該当・該当抄録例
(1)
カテゴリー A①「9例以下をまとめた研究性のない症例報告」と申告
倫理審査が必要な例 (B1研究)
- 題名:
- 消化管濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブ単独療法の有効性の検討
- 【背景・目的】
- 消化管濾胞性リンパ腫は稀な疾患であることから、標準的な治療法は確立されていない。今回、我々は消化管に発生した濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブ単独療法の有効性及び安全性を後方視的に検討した。
- 【対象と方法】
- 2002年〜2020年に当院で経験した消化管原発濾胞性リンパ腫9例を対象とした。その内リツキシマブ単独療法を施行した症例は5例であった。それ以外の4例は、○○療法を受けていた。リツキシマブ5例の年齢中央値は67歳 (60〜77歳)、男女比 2:3、十二指腸原発が4例、回腸原発が1例。臨床病期 (Lugano)分類ではStage III 3例、IV 2例であった。治療として、リツキシマブ (375 mg/m2)を1周毎に8回投与した。リツキシマブ単独療法以外の4例の平均年齢は・・・・。内視鏡検査及びCT検査により効果判定を行なった。
- 【結果】
- 化学放射線療法完遂率は100%であった。リツキシマブ単独療法を施行した5例中3例(Stage III 2例、IV 1例)ではCT及び内視鏡検査により腫瘍は完全に消失した。回腸原発の1例(Stage IV)と十二指腸原発の1例(Stage III)では、消化管にわずかに腫瘍が残存したが、リンパ節及び遠隔の転移巣は完全に消失した。Grade 2以上の有害事象は認めなかった。治療後、いずれも2年以上生存している。リツキシマブ単独療法以外の4例は・・・・であった。
- 【結論】
- 未だ症例数は少ないものの、消化管濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブ単独療法の有効性と安全性が示唆された。
補(1)
カテゴリー A①「9例以下をまとめた研究性のない症例報告」と申告
A①に該当で良い倫理審査が不要な例
- 題名:
- 消化管濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブ単独療法を施行した5例の報告
- 【背景・目的】
- 消化管濾胞性リンパ腫は稀な疾患であることから、標準的な治療法は確立されていない。今回、我々は消化管に発生した濾胞性リンパ腫5例に対しリツキシマブ単独療法を施行したので報告する。
- 【対象と方法】
- 2002年〜2020年に当院で経験した消化管原発濾胞性リンパ腫5例を経験した。症例1:〇歳台男性、十二指腸原発、StageⅢ。症例2:〇歳台男性、回腸原発、StageⅣ。症例3:〇歳台女性、十二指腸原発、StageⅡ.症例4:・・・・・、症例5:・・・・。前例、治療として、リツキシマブ (375 mg/m2)を1周毎に8回投与した。
- 【結果】
- 5例共レジメン通りの治療が完遂された。症例1、3,4ではCT及び内視鏡検査により腫瘍は完全に消失した。症例2と症例5では、消化管にわずかに腫瘍が残存したが、リンパ節及び遠隔の転移巣は完全に消失した。全例でGrade 2以上の有害事象は認めなかった。治療後、全例2年以上生存している。
- 【結論】
- 消化管濾胞性リンパ腫に対し、リツキシマブ単独療法を施行した5例を経験した。本治療方は全例で安全委施行でき、治療効果も有効であった。
(2)
カテゴリー A①「9例以下をまとめた研究性のない症例報告」と申告
倫理審査が不要な例
- 題名:
- 当院における膵癌に伴う悪性十二指腸狭窄に対するself-expandable metallic stentの使用経験
- 【背景・目的】
- 膵頭部癌は、しばしば十二指腸浸潤をきたし、さらに浸潤して十二指腸狭窄をきたせば摂食不能となり予後不良である。今回、膵癌に伴う悪性十二指腸狭窄4例にself-expandable metallic stentを挿入した例を経験したので報告する。
- 【症例1】
- 74歳、女性。腹痛、腹部膨満感を主訴に受診。CT検査にて膵頭部癌を疑い、EUS-FNAにより膵癌と診断した。上部消化管内視鏡検査(EGD)にて十二指腸に腫瘤の浸潤を認め、狭窄を認めた。Wall-flex metallic stentを挿入したところ、腹部膨満感が消失し、摂食可能となった。処置に伴う合併症は無かった。
- 【症例2】
- 77歳、男性。CTにて膵頭部に腫瘤を指摘され、精査のため紹介。EUS-FNAにより膵癌と診断された。EGDにて・・・・・。【症例3】・・・・・・・。【症例4】・・・・・。
- 【結論】
- 膵癌に伴う悪性十二指腸狭窄にself-expandable metallic stentを留置したところいずれも摂食可能となった4例を経験した。また、stent留置による合併症は認められなかった。