会長挨拶

第82回日本消化器内視鏡学会総会
松井 敏幸 福岡大筑紫病院・消化器内科

第82回日本消化器内視鏡学会総会は、来る2011年10月20日(木)より23日(日)の4日間、JDDW2011 Fukuokaへの全面参加の形で福岡国際会議場等4会場において開催されます。この度、JDDW2011の一環として開催されます、伝統ある内視鏡学会総会の会長を拝命し、大変光栄に存じております。JDDW2011は合わせて6学会による共同開催となりますので、他の学会との共同プログラムも多く、参加されます会員の皆様にとりまして効率のよい学会運営を心がけるつもりです。本学会の上西紀夫理事長をはじめ役員の皆様、評議員の皆様のご指導、ご支援により学会プログラムもほぼ確定いたしました。他学会とのプログラムの重複を避け、最新の話題、問題点の解決、エビデンスの確認、日常診療と先端的な技術の融合などを考慮しつつ主題を選定しました。一部はガイドラインとして纏めていただくことになります。演題ご応募や会場でのディスカッションなど積極的なご参加をお願いしたいところです。

今回の内視鏡学会の主題選定に当たりましては、下部消化管疾患、特に炎症性腸疾患に焦点を当てました。それは、炎症性腸疾患の病態解明と治療薬が進歩して多くの事実が分かってきたからですが、内視鏡的な治癒も重要な課題です。特にわが国独自の診療や内視鏡技術については渡辺守先生と山本博徳先生の特別講演により理解が進むものと思われます。これまで、わが国は早期癌の内視鏡診断と病理診断では世界に冠たるものがありましたし、これからも世界をリードするものと期待されます。また、腫瘍性疾患に対しても画像強調内視鏡の進歩により診断の突破口が大きく見えてまいりました。これらの内視鏡技術の進歩は日本から発したものが多く、病理診断についても最近の成果をまとめてreviewして頂く機会にもなればと期待しています。しかし、腸疾患では世界との歴史的な経験の違い、診療体制の違い、薬物開発力の違いなどが明らかですから、世界の学者にもご講演いただく予定です。本学会により、これらの問題点が浮き彫りにされ、実際の臨床に役立つ形で提示され、わが国の内視鏡診療が更に向上する機会になればと考えます。

秋の福岡は海の幸や山の幸が豊富な季節です。また、福岡は交通の便がよく宿泊施設も整っておりますので、皆様にしっかり学び、福岡滞在が楽しい思い出になることを切に希望いたします。

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