2018年度日本消化器関連学会週間(JDDW 2018)の開催に際して

この度、平成30年11月1日（木）～4日（日）の4日間、神戸コンベンションセンターにおいて、第60回日本消化器病学会大会（木下芳一）、第96回日本消化器内視鏡学会総会（乾和郎会長）、第22回日本肝臓学会大会（榎本信幸会長）、第16回日本消化器外科学会大会（山本雅一会長）、第56回日本消化器がん検診学会大会（齋藤洋子会長）の5学会合同によるJDDW 2018を開催する運びとなりました。

JDDWはすでに開催が26回目となる学会週間で、消化器に関する広範な領域において、様々な立場の研究者、医師、メディカルスタッフが一堂に会して、基礎研究と臨床研究の最先端の情報を発表、討論する学術集会でもあり、また最新の医療知識を共有する教育の場でもあります。主題セッションに関しては、各学会の独自性を尊重しながら連携協力を図って重複を排除して、最新の興味深いテーマを設定し、消化器領域の広い範囲の最新のトピックスを網羅するようにしました。確立された話題にフォーカスを合わせたシンポジウムを7、討論・議論に重点を置いたパネルディスカッションを11、進歩が著しく様々な研究が行われている話題に焦点を置いたワークショップを28セッション予定しております。さらにこれらに加えて、JDDWならではの複数学会にまたがるテーマに関して最新の研究成果を発表頂き討論する統合プログラムも6つ予定しております。JDDWでは海外からのたくさんの参加者を得て学会を国際化することも目指しており、英語で行われるInternational Sessionを9設定し、海外の参加者が学会期間中いつでも英語の主題発表を聞くことができるようにしています。さらに、現在の社会的医療問題にも目を向けた医療セミナーでは専門医制度のことが討論される予定ですし、メディカルスタッフのためのプログラムも充実させております。もちろん多数の一般演題の発表も行われますので、ご自身の研究成果を発表する場としてもぜひご活用いただきたいと思います。

JDDW 2018は消化器領域に興味を持つ、研究者、医師、メディカルスタッフ、行政官、海外留学生、海外医師・研究者などあらゆる方に有意義な、記憶に残る学会となると期待しています。できるだけたくさんの方に参加をいただきたいと考えております。

学会での発表に関して「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の改定にあわせて、JDDWでは合同開催する5学会で統一の倫理指針を定め、演題応募の際にはこの倫理指針を遵守するように規定しました。本JDDW 2018が移行期間終了後の新しい倫理指針を完全に遵守した最初の学会週間となります。新しいJDDWの倫理指針を説明するためのパンフレットの作成やセミナーも行われてきましたので、参加者の方々も高いレベルの倫理指針の下での臨床研究のあり方を理解してこられたと思います。JDDWが学術的にも研究倫理の点からも高いレベルの研究成果の発表の場であり続けることを喜んでおります。

学会週間4日目の11月4日は教育講演に特化した1日です。8演題の消化器領域の最近の診療に関する講演が行われます。9時から15時40分までと長時間ではありますが、消化器疾患のそれぞれの専門学会では聞けない、内科治療から外科治療まで、食道から大腸まで、消化管から肝臓、胆膵まで、と消化器領域5学会の合同学会週間の強みを生かした包括的な教育講演を聞くことが可能となっています。この機会に消化器領域全体の最新の進歩をお聞きいただければ幸いです。